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*現在サンテレビにて再放送中の番組です。関西以外在住の皆様は、バンダイチャンネル他をご利用の上、視聴の機会を得られれば幸いです。 本作最終決戦だと言うのに、何とも風情のない事か・・・。 カミーユらメイン級キャラに焦点を当てた退場劇、いいえそんなマトモなもんじゃないですな。 在庫一斉処分と言わんばかりに殺されていくキャラに、何かを想えとか無理難題です。 カツが一番時間と手間割いて貰ったんじゃないかこれぇ? ・・・当時直近の仕事としてザブングルやらエルガイムを抱えていた富野御大が、深く本作に関わり合いになる事はまず無理。 その威を借りた連中が、明後日の方向に暴球した結果がコレなんでしょう・・・まあ、ナレ死(死亡場面すら描かれず語り手の言葉だけで退場)とかが無かっただけまだ上等だったんでしょうが、正直初代ガンダムを知った後にこれは流石に文句も出るものです。 〈アーガマは損壊したアクシズから離れ、グリプス2の空域目指して、全速で航行していた。その頃、ラーディッシュ以下グリプス2のエゥーゴ艦隊は、アクシズとティターンズの総攻撃を受けて、エゥーゴは後退を余儀なくされていた・・・〉 何せ出だしから突然のラストバトル勃発告知なのだから、ため息しか出ませんでした。 もうちょっと段取りとか戦況の推移とか考えて欲しかった所です。 両陣営艦艇やモビルスーツを並べてビームだけ撃ってるとか、実に盛り上がりもへったくれも無い。 ともかくこの雑な段取りをもって、3陣営による最後の激突がスタートです・・・。 『沈むなよ、もうすぐアーガマが来る!』 僚艦であったサラミス改級「ルネ」を沈められつつも、ラーディッシュ以下エゥーゴ防衛艦隊は奮戦はしていました。 これでもまだ、背後にあるグリプスの奪取を目的としているので、勢いだけは控えめ、但しその分集中砲火を貰って居たりもします。 『あいつら、このまま共倒れになっちまえばいいんだ!』 『そんな事言っているから、子供だと言われるんだ。そのために、エゥーゴが潰されるかもしれないんだぞ?』 カツが息巻く様に、三つ巴になるくらいであれば、ティターンズとアクシズが潰し合った方が楽だったのですが、それを許せる戦況ではありませんし、それではラーディッシュ他友軍が無駄死にになる。 始まってしまった以上は、グリプスを守り抜いて他陣営を撃滅あるいは退散する他には、敗走以外道は無い。 『そんな事、やってみなきゃ解らないだろ!』 『カツ、いいかげんになさい!』 『いけませんか?!』 『サラの事があるでしょう?それでは、死ぬわよ』 唯でさえ頭数の少ないアーガマであり、度重なる人員損耗によって、もう好き嫌いでカツを遊ばせておく事も出来ません。 寧ろ戦場で働かせていた方が、まだ生残率が高かろうと言う見立てもあったのでしょうけど・・・まあ、カツの悪運にも限度ってものがありまして。 『カミーユ、見つけたぞ!』 『ジェリド中尉!』 グリプス防衛の為、アーガマはシャアの百式からファのメタスまで、全ての艦載機を繰り出して全力前進中。 カミーユやエマはその露払いを期待されていたのでしょうが、これが最期と集る連中の極悪な事。 暫く姿の見えていなかったジェリドは、突然ロザミィが前に乗り込んでいたバウンド・ドックにて乱入。 『MK-IIか。よくも見つかった』 そして前に、ドゴス・ギアから離脱していたヤザンは何食わぬ顔でシロッコ側に帰参し、エマとカツの方へと向かって来たのです。 『あぁ! 耐電シートが強化されていなければ、死んでいたわ!』 もっとも、ハンブラビでの交戦履歴も随分長くなったせいで、海ヘビによる電撃等には対策が施されていましたし。 『何!? うぁ、だぁぁっ!』 MK-IIとGディフェンサー間の合体時のスキについても、邪魔立てして来る輩は減速して激突させて退散させるとか、カツの方も小癪な戦い方をしていましたが、そこまででした。 『カツは退避して・・・は? カツ、戻って来なさい!』 『まだ戦えます!』 所詮はカツと言うか身の程知らずと言うか。 スーパーガンダムに合体後は、コクピットしか残らないGディフェンサーで、未だヤザンらにちょっかいを仕掛けると言う無謀ぶり。 必要に迫られて抵抗したとかなら、まだ言い訳出来るものですがそんな訳でも無し。 『ネズミが、チョロチョロと!』 絶対にハンブラビの装甲は抜ける訳も無いのですが、それに気を取られるヤザンの方も少々迂闊だったのかもしれません。 カツに注意を向けている間に、ラムサスはロングライフルの直撃を受けて蒸発。ダンケルの方も機体下半身が丸々消し飛んでいたので、恐らくはここで戦死したのでしょう。 『カツ!』 『えっ、あぁ!うわぁぁぁ!?』 そしてカツの方も間抜けとしか言い様が無く、ヤザンの攪乱で調子に乗り過ぎて、前方不注意でデブリに衝突。 『舐めるからだ』 制御を喪ったカツはそのままでも終わっていたでしょうけど、ヤザンは部下の落とし前を付けたかったか、周到にビームを撃ちトドメを刺しております。 (カツ・・・人は正直すぎてはいけないのよ?でも、それが美しい事だって、私に教えてくれたのは貴方よ。だから、私はこの世に生まれてきて良かったと思ってるの。あなたと出会えて本当に良かったわ、カツ) 『サ、サラ・・・また君に会えるんだね・・・』 最期に迎えに来たサラにすら、その迂闊で残念な死に様を責められてはいたものですけど。 笑って逝けたのであれば、彼の生涯も捨てたもんじゃ無かったのでしょう・・・フラウやハヤトを鑑みればとんでもない親不孝者ではあったのでしょうが。 確かにカツと言う馬鹿者は、多くの失敗を重ねながらも戦い抜いた戦士ではあったのでしょう。 『ネズミは仕留めた・・・次はお前だ!』 しかしそんな事、ヤザンには知る由も無し。 部隊としてはカツのせいで壊滅しても、未だエマに対して攻め手を緩める事は無し。 (エマ中尉、後ろです!) 『え?』 しかもエマ、目前でカツを死なせてしまった事で大幅に戦意が削がれており、折角死して尚彼女の力にならんとしたカツからの声も間に合わず、背後からの奇襲でGディフェンサー機構が全壊、バックパックも一緒くたに潰されて機動性まで喪っています。 このままヤザンに嬲り殺しにされるのも時間の問題かと思いきや・・・。 『艦長、ラーディッシュ、Mk-Ⅱへ接近させます!』 『だめだ、ラーディッシュは・・・!!』 『エマ中尉をこのまま見殺しにはできません!』 『すまない・・・ラーディッシュ前進! 目標MK-IIだ!』 何と最前線に居たラーディッシュが、実質的にエマの為にヤザンの目前に割り込んで来たのです。 少しは抵抗したにせよ、個人的な感傷で艦を危険に晒した輩と、ヘンケンの艦長としての素質を疑う様な声は、今尚あります。 しかしねぇ・・・。 『ヘンケン艦長、無茶です!撃沈されます!』 『中尉が無事なら良い! ラーディッシュを楯にしろ!』 ヤザンみたいな猛獣が遊撃しているような空域で、僚艦も無く艦載機も尽きた戦艦がウロウロしてても唯の的。 遅かれ早かれ沈められると言うのであれば、戦えるパイロットを庇って帰してやった方が、結果的にアーガマの生残、強いてはエゥーゴの勝利に繋がるものでもありますでしょう。 『貴様のようなのがいるから、戦いは終わらないんだ!消えろ!』 程無くして、ラーディッシュはブリッジ他急所に直撃弾を浴びて航行不能に。 ほんの僅かな間生残したヘンケンは、エマの生残を確認して安堵と共に事切れた様ですが、戦いは全く終わる兆しは無し。 『俺を戦いに駆り立てたのは貴様だ!そんなこと言えるのかよ! 俺は貴様ほど、人を殺しちゃいない!』 『俺は人殺しじゃない!』 『俺がこの手で殺してやる!そしたら戦わずに済むだろう?!』 カミーユがカツの死やエマの危機を察して辿り着いた時には大体手遅れで、しつこく追い縋って来たジェリドも未だ元気と言う有様。 『ぐあぁぁぁ! カミーユ、貴様は俺の!』 もっとも、それは線香花火の最期の瞬きみたいなもの。 矢張り強化人間用のバウンド・ドックを十全に使いこなすには至らなかった様で、機体の重装甲にかまけて雑な戦い方をしていたせいか、あっさりカミーユから直撃を2発も貰って機体毎爆散しています。 全てを奪った、とか続けたかったみたいですが・・・大体からして全部手前のせいで状況を悪化させたのだから因果応報の極み。 しかし富野監督をして、コレの馬鹿さ加減については印象に残っていた様ですけど・・・。 『こんな死に方、嬉しいのかよ・・・満足なのかよ・・・誰が、誰が喜ぶんだよ! ぁぁぁ!』 ジェリドのもそうですが、この慟哭はカツやヘンケン達にも向けられたものだったのでしょう。 決して乞い望んだものでは無かったにしても、彼らは自らの意志で殺し殺される立場に立った。 しかしその果ての有様がこれなのでは、一体何の為に死んだのかと・・・カミーユは嘆くのです。 『ん・・・不愉快だな、この感覚は』 『は??』 『生の感情丸出しで戦うなど。これでは人に品性を求めるなど、絶望的だ・・・矢張り人は、より良く導かれねばならん、指導する絶対者が必要だ』 レコアも一瞬呆れた様に、カミーユの叫びを耳にしたのか、シロッコは随分尊大な口を効いてはいます。 しかしこの男、“不愉快”とは言っているのです。 人の不幸に愉悦を感じる様なカスでは無く、この現状をよろしく無いものと、変革したいと願う様な意志はある。 唯我独尊が過ぎる所はあるものの、一応そうした矜持は多少はあるのですが・・・まあ、時代がシロッコを受け入れる事が、無かっただけで。 『ヘンケン艦長やカツを殺した人は、このままにはしませんよ・・・この決着は付けるんです。そうでしょう?』 幸いにして、体制を立て直すべくヤザンは退いた様で、行動不能になったMK-IIにカミーユが直接救援に向かっています。 カツやヘンケンが目前で死んでいった事は、さしものエマもショックだった様で、呆然となっています・・・と言うかヘンケンについては、彼が死んでからやっとその想いに向き合ってしまい、後悔の方も積み重なってしまった様です。 『そうでなければこんな宇宙も、人の住んでいるところも、息苦しくって・・・』 『あぁ!?』 それを焚き付ける為に、カミーユが身体を張った・・・とかじゃ絶対に無いでしょう。 『カミーユ!今貴方、自分が何したか解ってるの?!』 エマに語り掛けながら突然、カミーユはヘルメットのバイザーを上げた。 此処は真空の宇宙、エマが急いで閉めなければ程無くカミーユは窒息していた事でしょう。 『中尉、アーガマまで戻りましょう。MK-IIで戦うのは無理です』 『カミーユ・・・!』 貴方の方がもう無理だ。 そうエマは言いたかった事でしょうが、言って聞く様な精神状況では無いとも、判断したか・・・。 『ランドセルの交換は、今は無理です!』 『シャクルズに乗るから大丈夫。ビームライフルさえ使えれば戦えるわ』 『しかし・・・!』 折角アーガマまで生き延びたにも関わらず、エマは死に急ぐかの様に戦場に戻ろうとします。 これはヘンケンらの敵討ちと言った愁傷な心がけでは決して無く。 こうでもしないとカミーユが死ぬと。 それだけは絶対にさせてなるものかと、悲壮な決意を固めてしまった様です。 『モビルスーツ隊を全て出す!狙いはジュピトリスのみ!』 戦局の方はハマーン側の本格参戦をもって更に混迷を極めて来ます。 エゥーゴとティターンズが程良くくたびれたと見て、自らを含めた出しうる戦力を吐き出しての決戦、のつもりだったのでしょうけど・・・。 『何だ・・・シャアか?!』 『来たな?』 此処で、彼女率いるネオ・ジオンの存亡を決した大失敗を犯したのです。 百式が持ち出していたメガ・バズーカ・ランチャーは最期に大当たりを出しており、ハマーンの背後に居たガザC部隊を軒並み殲滅してしまったのです。 これには、一年戦争時代からのベテランパイロットも多く宛がわれていて、此処での人的被害は取り返しのつかないものだったとか。 デラーズ・フリートとかから鞍替えした輩達も、これで死んだやもしれません。 何せこの後、慢性的な人手不足に見舞われた事で、ロクデモナイ人材ばっかりが前線に出て来た事で、エゥーゴはおろか連邦政府にも底を見られた挙句、最期に内ゲバで滅んだのですから・・・正に、出てこなければやられなかった、と言う奴です。 『Zガンダム、共に死ねぃ!』 幸い、戦力は3勢力均等にとは行かないものの大分分散されていきます。 シロッコはあっさり護衛のレコアを引き剥がされ、彼女はカミーユとの決戦にヤザンのちょっかいを交えてゴタゴタやっています。 『今度はジ・Oか・・・!』 『そんなモビルスーツで、このジ・Oと対等に戦えると思っているのか、シャア!』 可哀想なのはシャアで、怒り心頭のハマーンにファンネルで猛撃を受けてランチャー喪失(次作に出番は無く、再登場はUCでのジェガン用仮設砲台まで後となります)。 その上シロッコまで追い打ちを仕掛けて来ると言う踏んだり蹴ったりな有様です。 シロッコが言うまでも無く、可変モビルスーツの出来損ないでしかない百式では、当時の最新鋭機たるキュベレイとジ・Oを向こうに回して勝てる訳が無し。 ・・・寧ろシャアが滅茶苦茶粘ったとすら言えます。 『カミーユ、死にたく無ければハンブラビを追って!』 人身御供の血筋とは良く言ったもので、シャアは最終回で徹底的にボコられてしまいますが、今はレコアとヤザンにケリをつける時です。 本当なら別の機体か、無いならもう諦めておくべきだったのに、エマはMK-IIで強引に再出撃して来てしまった。 バックパックは全壊、左腕は脱落しておりもうスクラップ寸前であるのに、機動力はサブフライトシステムのシャクルズで補い、シールドは左肩フレームに直付けすると言う、もう特攻よりも更に酷い酷使のされ方です。 ・・・物語開始時点では、古い設計ながらも最新鋭機でしたが、Gディフェンサー抜きでは、もうその辺りの量産機にも負ける様な低スペックに成り下がっていました。 もっとも、この後の時代でもやたら増産されて、多くの傑物が使い倒していくのですがそれはともかく。 『レコアさん、貴女にはカツの声が聞こえなかったの?!』 『カツ?カツがどうしたの?』 『死んだわ・・・』 『え!?』 はっきり言って、相手したのがレコアで無くば長くは無かったでしょう。 と言うかこの期に及んで古巣の愁嘆事に気を取られるとか、何の為に寝返ったアンタ・・・。 『ヘンケン艦長も死んだわ、貴女は何も感じなかったの?』 『そうか、あの時・・・』 一応、シロッコと同時に何かを察していた様ではあったのでしょうけど、それはレコアにとっては重要毎では無かったと言うか・・・。 『皆は感じたのよ。そして皆あの二人の為に、心の中で泣いたわ・・・でもね、レコアさん、貴女が死んでも、誰も泣いてくれないんじゃない?それで良いの?』 『・・・“誰も居なくて良い”!それが私の選んだ道よ!』 最早レコアにとっては、シロッコの見つめる先が自分では無い事も些末な事。 そう割り切ろうと努める事は出来る、小賢しい女であろうとしていたのでしょうが。 『強がらないで、レコアさん! 貴女は女であり過ぎたわ!』 『そうよ、私は女よ!だから今此処に居る、貴女の敵になった!』 『レコア!』 『だから戦うのよ!人の生き方はそれぞれ・・・他人の干渉など!』 レコアの場合、自由であろうと拘ったせいで、より一層不自由に囚われてしまった嫌いがあります。 しかしかと言って、自分の正義の赴くままに生きて来たエマは、結果目前で馬鹿な子供と不器用な男達が死に行く様を許してしまった。 とてもレコアの事を詰れる様なご立派な戦いは出来なかったエマは、まるでその清算・・・いやこれ八つ当たりか同族嫌悪めいた想いを持ったままレコアに挑み・・・。 『えっ・・・あぁ・・・』 『エマ中尉解ってよ? 男達は戦いばかりで、女を道具に使う事しか思いつかない。もしくは、女を辱めることしか知らないのよ?』 実質相打ち・・・いや、レコアの方がズルズルと覚悟を定められぬまま切り結んだせいで、MK-IIの方が浅手に終わりました。 パラス・アテネはコクピット近郊へサーベルを穿たれ、最期まで己の生き様に納得を持てなかったレコアの肉体を、諸共に灰にしていきます。 ・・・まあ、カツ同様まだやらかして来るんですが・・・。 『Z、逃がさんぞ!』 そして残っていたヤザンの方も、女同士の言い合いにケリがついてやっと本格的に仕掛けて・・・順番待ちしているようで嫌だなこの辺りの流れ? 『貴様、人が死んだんだぞ、いっぱい人が死んだんだぞ!』 『お前もその仲間に入れてやるってんだよ!』 死者を悼む事も一切せず、唯赴くままに殺し回る野獣とでも、カミーユはヤザンを嫌悪していたのでしょうか? 流石にそれは穿った見方と言うか、この人戦争に真剣なのであって、そこに武器を持って現れた者へは極めて平等と言うか公平な所もあります。 『遊びでやってんじゃないんだよ!』 戦う事そのものに対しては享楽を覚えていたのかもしれませんけど。 断じて生命を軽んじている男では無かったのでしょうけど・・・最早カミーユは聞く耳持たず。 『何だと?あ、あれは?』 『命は、命は力なんだ・・・命はこの宇宙を支えているものなんだ!それを・・・それを、こうも簡単に失っていくのは、それは、それは酷い事なんだよ!』 『こいつ、何だ?!』 突然電波な事を口にし出したカミーユでしたが、Zガンダムの方も狂気の沙汰になりつつあります。 まるでカミーユの怒れる心を映しているかのように、謎のオーラが全身を覆い、ハンブラビからの攻撃が全部逸れる。 ・・・これで何処がリアルなロボットアニメなのかと頭が痛くもなりますが、そこはガンダム世界。 後年物凄い力技をもって屁理屈が組み上げられていくのがこの界隈だったり。 『何が楽しくて戦いをやるんだよ!貴様のような奴は屑だ!生きていちゃいけない奴なんだ!』 『あ、あの光、バリヤーなのか!?』 実は、Zガンダムはアナハイムで建造された際に隠しシステムが組み込まれており、それは簡易型サイコミュとも言える「バイオセンサー」と呼ばれています。 ニュータイプの素養がある人間が使った場合だけ、機体の制御に役立てば良いな、程度のシロモノであり、エルメスやサイコガンダム一族の様に、パイロットを潰しにかかる程の負荷も無く、調整もほぼしなくて良いと言うもの。 ジ・Oはおろかハンブラビにもその手のシステムが存在する様ですが、こうまで滅茶苦茶な能力を発揮したのは、後にも先にもカミーユ唯一人。 『うぅぅぅ・・・■■■■!』 何か、人でなし叫びさえも重ねながら、全力で遁走している筈のヤザンのハンブラビを、ウェーブライダーに変形する事も無く追いかけまわし、とてつもなく伸びたビームサーベルを振り下ろしてハンブラビを真っ二つにしてしまったカミーユ。 ちなみに。 ビームサーベルが振り下ろされた直後と、機体が爆散した後と、しつこく胸部から赤い脱出ポッドが飛び出す有様が描かれている様に、ヤザンは生残します。 ま、まあ“シャングリラ”でのやらかし具合を最期として行方不明になってますけど?(コラ ・・・で、そっくりさんたるヴァースキーなる男が、連邦政府重鎮となったゴップの元で働いているみたいですが、それはまた別の物語。 『エマ中尉』 『大丈夫・・・ノーマルスーツは“まだ”・・・』 『喋らないで!』 しかしこれ、エマの救援の事を考え無くば、この場で人として終わっていたのかもしれませんなカミーユは・・・。 それとて気休めだったのか、それともエマの死のもの狂いの意地が、カミーユを留めたのか・・・ともかくこの戦いのケリは、次回をもって一旦齎される事となります。
by zendam
| 2021-01-17 01:09
| レビュー
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Comments(4)
ひとつ覚えのように「最期」をお使いですが、「最期」は「死に際」という意味であり、イベントや物に対しては(当然それらに死(に際)はありませんので)使いません。
1
> 偏見さん
ご指摘ありがとうございます。 予測変換による場合もありますが、基本メカニックを始めとした造物に関しても神性を感じる方なので、そんな言い回しをする事もあります。 特に物語上では只の大道具以上に、独立したキャラクターとして活躍が見込まれる事もありますので、半ば宗教的な感性故、今後も変わり様は無い事かと思われます。
今更コメントですが、当時、アレには呆れ果てましてね。
評価している方々もYoutubeなどで見かけますが、バイオセンサーが搭載されていても、物理的にファンタジーですよ。 ビグザムなどはIシールドが搭載されていたようですが、Zには内臓されていません。(そもそもMSレベルの小型化はあの時代では不可能とのこと) 前作では意思の疎通など、人間の可能性の覚醒でしたが、今回はメカニズムにまで覚醒影響を与えるとねぇ~さすがに。これ以降、ガンダムはおかしな方向性になってしましました。
> 髪油さん
コメントありがとうございます。 UCやNT等、悪い意味でインフレに拍車をかける真似は、正直どうかと思ってる次第です。 リアルロボットアニメを気取るなら、上限を軽率に更新して貰いたくは無いものです。 例え屁理屈だろうが理屈はあるべきもので、奇跡の濫用は酷く物語をキャラ共々棄損する真似でしか無いと、思ったりもしています。
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